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移動平均線

移動平均線とは?

移動平均線(Moving Average)は、株価や為替などの時系列データにおいて、一定期間のデータを平均した値をプロットした線のことです。一定期間の値の平均を取ることで、短期的な値動きのノイズを除去し、傾向を捉えることができます。折れ線グラフの形をみることで日ごと、週ごと、月ごとの株価の終値の平均値が上がっているのか、下がっているのかを視覚的に把握できます。

例えば、5日移動平均線は、直近の5日間の株価の平均を取った値をプロットした線であり、20日移動平均線は、直近の20日間の株価の平均を取った値をプロットした線となります。

移動平均線には、平均値をとる期間別に3つのタイプがあります

  • 日足チャート:
    5日移動平均線、25日移動平均線、75日移動平均線など
  • 週足チャート:
    9週移動平均線、13週移動平均線、26週移動平均線など
  • 月足チャート:
    6ヶ月移動平均線、12ヶ月移動平均線、24ヶ月移動平均線など

移動平均線は、単体で使用することもありますが、他のテクニカル指標と組み合わせて使用することで、より効果的な分析ができます。そして、この3つ異なる期間の移動平均線を比較することで、長期的な傾向やトレンドの変化を捉えることができます。

移動平均線は主に3種類が存在します

  • 単純移動平均線(SMA)
  • 加重移動平均線(WMA)
  • 指数平滑移動平均線(EMA)

それぞれを説明しましょう。

単純移動平均線(SMA)とは?

単純移動平均線(SMA)は、一定期間の価格データの平均を取り、その平均値を計算する方法、あるいはグラフ化した線です。例えば、20期間移動平均線を計算する場合、過去の20本のローソク足の終値を合計して、20で割ることで平均値を計算します。このように、SMAは、価格の過去の一定期間の平均値を表します。期間が長いほど、移動平均線はより滑らかになり、期間が短いほど、移動平均線はより変化に敏感になります。

SMAは、相場の長期的なトレンドを判断するのによく使用されます。例えば、SMA50とSMA200を使用すると、短期的な変動に左右されず、長期的な相場トレンドを確認することができます。また、異なる期間のSMAを組み合わせて使用することで、クロスオーバーシグナルを生成することができます。例えば、5期間SMAと20期間SMAのクロスオーバーを使用して、短期的なトレンドの変化を確認することができます。

加重移動平均線(WMA)とは?

加重移動平均線(WMA)は、単純移動平均線(SMA)と同様に、過去の価格データを平均化して、よりスムーズなラインを生成します。しかし、SMAとは異なり、WMAは最新の価格により大きな重みを与えます。つまり、より新しいデータがより重要視され、より古いデータはより少ない重みを持ちます。

WMAは、価格変動のトレンドを示すために使用されることがあります。短期的な変動が大きい場合には、より長い期間のWMAを使用することが推奨されます。一方、長期的なトレンドを見る場合には、短い期間のWMAを使用することが推奨されます。

指数平滑移動平均線(EMA)とは?

指数平滑移動平均線(EMA)は、単純移動平均線(SMA)と同様に一定期間の価格データの平均を取り、その平均値をグラフ化する移動平均線の一種です。しかし、指数平滑移動平均線は、より新しい価格データにより大きな重みを与え、より古い価格データに対しては小さな重みを与えることによって、より反応性の高い移動平均線を作成する方法です。これにより、短期的なトレンドの変化に迅速に反応することができます。

EMAは、相場の短期的なトレンドを判断するために使用され、SMAよりも新しい価格データにより敏感に反応するため、より早く相場の転換点を捉えることができます。

EMAは、異なる期間のEMAを組み合わせることで、クロスオーバーシグナルを生成することができます。例えば、5期間EMAと20期間EMAのクロスオーバーを使用して、相場のトレンド転換を確認することができます。また、MACDなどのテクニカル指標にも使用されます。

移動平均線の使い方は?

移動平均線は、テクニカル分析の中でも基本的な指標の一つであり、移動平均線を利用する分析方法として、次の2つのグラフを理解する必要があります。

買いサインとしての、ゴールデンクロス
売りサインとしての、デッドクロス

ゴールデンクロスとは、株価チャート分析において、短期的な移動平均線が長期的な移動平均線を上回る現象を指します。この現象が起きることで、市場参加者の間で買いの意欲が高まると考えられ、株価の上昇が期待されます。

一方、
デッドクロスとは、短期的な移動平均線が長期的な移動平均線を下回る現象を指します。この現象が起きることで、市場参加者の間で売りの意欲が高まると考えられ、株価の下落が期待されます。

ただし、ゴールデンクロスやデッドクロスが必ずしも株価の上昇や下落を意味するわけではありません。そのため、単独で取引の判断材料として利用するのではなく、他の指標や要因と併せて判断することが重要です。

そして、主に以下のような活用法があります。

トレンドの確認
移動平均線は、過去の価格データを平均化しているため、トレンドを表すラインとして使用することができます。例えば、価格が移動平均線より上にある場合には、上昇トレンドと判断することができます。価格が移動平均線より下にある場合には、下降トレンドと判断することができます。

エントリーやエグジットのタイミングの判断
移動平均線は、トレンドを示すことから、エントリーやエグジットのタイミングの判断に使用することができます。例えば、上昇トレンドの場合には、価格が移動平均線に触れた際に買いエントリーすることができます。一方、下降トレンドの場合には、価格が移動平均線に触れた際に売りエントリーすることができます。

サポートラインやレジスタンスラインの役割
移動平均線は、サポートラインやレジスタンスラインとしても使用することができます。例えば、価格が下落し、移動平均線がサポートラインとして機能する場合には、価格が再び上昇する可能性があります。一方、価格が上昇し、移動平均線がレジスタンスラインとして機能する場合には、価格が再び下落する可能性があります。

移動平均線は万能ではない、もちろん欠点もあります。

移動平均線の注意点は?

時間枠によって結果が異なることがある
移動平均線を使用する際には、時間枠によって結果が異なることがあります。たとえば、1日足のチャートで20日移動平均線を使用した場合と、1時間足のチャートで20時間移動平均線を使用した場合では、結果が異なる可能性があります。そのため、使用する時間枠に応じて、移動平均線の期間を調整する必要があります。

単独で使用すると誤解を招くことがある
移動平均線は、単独で使用すると誤解を招くことがあります。移動平均線は、トレンドを示すラインとして使用されることが多いですが、一方で、移動平均線が上昇しているからといって、必ずしも買いシグナルとなるわけではありません。そのため、他のテクニカル指標との組み合わせや、チャートパターンなどと併せて分析する必要があります。

バックテストでの効果が実際の市場での効果と異なることがある
移動平均線を使用したトレード戦略をバックテストする際には、過去のデータに基づいて行われるため、実際の市場での効果と異なることがあります。そのため、バックテストの結果を鵜呑みにせず、実際の市場でのトレードにおいても、リスクマネジメントやマネーマネジメントに十分に配慮する必要があります。

トレンドが強い場合には、反転シグナルとなる可能性がある
移動平均線は、トレンドの方向を示すために使用されることが多いですが、トレンドが強い場合には、移動平均線が反転シグナルとなることがあります。そのため、トレンドが強い場合には、移動平均線のクロスシグナルだけに頼らず、他のテクニカル指標と併せて分析する必要があります。

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